続・闇色のシンデレラ
「もしかして涼の……」

「はい、涼の母です~。
いつも涼がお世話になってます」



恐る恐る訪ねてみたら、やっぱり潮崎姉弟のお母さんだと判明。


ということはこの方『潮崎の姐さん』であって『総合病院の女医さん』なんだ。


……すごい掛け持ち。ていうか、そんなこと可能なんだ。



「いえ、こちらこそ。いつも涼さんに助けてもらってます。
お母さんに会えて嬉しいです」

「やだ~こんなオバサンにあえて嬉しいなんてやめて!年女のババアよ?」

「え、36歳?お若い……」

「あはは!もう一回り上よ!
じゃなかったら16で涼を産んだ計算になるじゃない」

「ええっ!」



爆笑する彼女は48歳!?嘘だ!


こんな美魔女が存在したなんて……。


そりゃあ、子供達が美男美女に生まれるわけだ。






「なあ、壱華の診察は?」



と、トークに華を咲かせていたら、志勇がむすっとした顔をして会話を中断させる。


志勇と顔を合わせると、眉間にシワを寄せ「浮気者め」と目で注意してきた。


苦笑いして、ごめんねと狼をなだめ、ようやく診察に入った。
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