続・闇色のシンデレラ
SIDE 壱華



式は淡々と進んでいった。



「壱華、何かあったらすぐ呼べ。あと、1人にはなるなよ」

「分かってる。みんないるから大丈夫だよ」



1時間も過ぎた頃、志勇は組長さんに連れられ何やら話し合いの場に向かった。

わたしは司水さん、剛さん、颯馬など、信頼のおける側近に囲まれたお母さんの隣にいる。

重役がいない中今ここにあるのは、楽しげに酒を飲み交わす者。

または昔懐かしい顔ぶれに語り合う者。

そして。



「颯馬様、お久しぶりです!」

「うっ、どうも……佳歩さん」



権力にあぐらをかき、若さを盾に愛想を振りまく者。



「またお会いできましたね!佳歩は嬉しいです!」



突然颯馬に抱きついた女の人。

颯馬は一瞬迷惑そうに顔を歪めるも、冷静に対応しようと努める。

あれは、どこかで見覚えがある。確か、水尾組の組長の娘さん……?



「あらぁ佳歩さん、お久しぶりね。お元気?」



すると割って入るように現れたのは、背の高い綺麗な女性。



「涼さん!?ごきげんよう……」



彼女は荒瀬組最高顧問の娘、涼。

何故か背後に恐ろしいオーラを醸し出している。



「ごきげんようだなんてそんなご丁寧な挨拶は要らないでしょ。
そんな縮こまらないで?久しぶりの対面なんだからお互い心ゆくまで語り合いましょう?」

「え、あ、あの……」

「颯馬は仕事中で忙しいからあまりあなたに構ってあげられないと思うの。よかったらあたしが相手して……」

「ご、ごめんなさい!向こうで友達を待たせてるの!」




涼はカホという女性に圧力をかけると、彼女は一目散に退散。

なるほど、颯馬目当てだったらしい。

仕事中にも関わらず“お誘い”がくるなんて……イケメンは大変だ。
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