ストレンジ

「転校生の山里亜莉紗ちゃん。亜莉紗ちゃん、入ってきてー。」


「えぇぇぇ!?」


僕じゃないのかよ!!


教室に入ってきたのは茶色い髪を上で二つ縛りにした少女。


か………可愛い!


「山里亜莉紗です。特技は霊鬼や霊魂を呼び寄せる事です。」


………うん。可愛い。見た目はね。


亜莉紗ちゃんの後ろに無数のボウッと光っている塊が見えた。それらは亜莉紗ちゃんの周りを漂っている。 


気のせい。気のせいだって。うん。絶対そうだよ。僕は何にも見えない。見えてないよ。


「じゃあ亜莉紗ちゃんは今日同じく転校してきた高橋君の隣ね。」


ピーターァァァァ……!!

「高橋君、席そこだよ。はい、座った座った。」


そこじゃわかんねーよ!席は三つ空いている。どこに座ればいいんだよ!?


「陸君?よろしくね。」


いつのまにか亜莉紗ちゃんが目の前に来ていた。亜莉紗ちゃんがニコッと笑う。君の笑顔は最高に光っているよ。口説きたいんじゃなく、マジで。



「よろしく…………」



普通の学校に帰りたい。


< 13 / 42 >

この作品をシェア

pagetop