クールな社長は懐妊妻への過保護な愛を貫きたい
(調べてくれていたんだ……?)

 私も本やインターネットを活用して学んでいるけれど、この様子だと夏久さんはそれ以上にあれこれと知識を得ているように見える。
 先生は夏久さんの言葉を聞いて柔らかく笑った。

「大丈夫ですよ、お父さん。こういったものは個人差があって当然です。大きさだって充分問題のない範囲ですよ」
「ですが……妻の体型もあまり変わらないようですし」

 妻と呼ばれたことにどきりとする。
 夫婦らしいことはほとんどしていないけれど、それでも妻なのだと再認識させられる思いだった。

「それも個人差です。……気になるようでしたら、奥様にたくさん栄養のあるものを食べさせてあげてください」
「具体的にはどういったものを?」
「そうですね……。検査ではギリギリ基準値でしたが、奥様には鉄分が足りていないようです。眩暈を感じやすかったりするのも貧血のせいですね」
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