春夏秋冬

海の色




次の日の放課後、あたしは美術室に向かう廊下を歩いていた。




先生に呼ばれたサナを教室で待っていたのだけれど、「長くなると思う」とサナの予言したとおり、あたしはひどく暇を持て余した。

かちりと携帯を開くと新着メールが届いていた。


―――また、武人かな。


あたしはメールを開かずに椅子から立ち上がった。

昨日、先輩に言われたことを思い出したのだ。


―――嫌なことは先に終わらせてしまおう。


あたしの決意を後押しするように、グラウンドからはカキーンと小気味よい音がした。
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