守るべきは・・・誰

☆☆気持ちも···ない


翌朝も私は、先に仕事に出掛けた。

私は、親友の紬こと
山本 紬(やまもと つむぎ)に
連絡した。

「結月、久しぶりだね?」
「うん、紬も元気だった?」
と、話してから
夜一緒に飲みに行く事にした。

仕事が終わり
紬と待ち合わせ場所に行く

久しぶりの再会に乾杯して
食べて、飲んだ。
「で?何があったの?」
「なぜ、わかるの?」
「あのさ、何年、結月の親友
やっていると思うの?」
「うふっ、ありがとう」
と、言って陸からの言葉を
すべて話した。

紬は、考えていたが
「結月は、どうしたいの?」
「私が、どうするっていうより
もう、二人であって、話して
決めて来ているんだから
何を言っても無駄でしょ。

病気の人には、勝てないよ。

それに、私は元気だから
って、言われちゃったからね。
もう、ダメだよね。

私が、懐が広くて
私は大丈夫だから、行って
ちゃんと看病してきて
と、言えたら良かったの?

病気の人相手に
意地悪をしているの?
そう・・思う・・・自分も嫌なの。」

「ばかっ、何で
結月が、意地悪になるのよ。

誰だって、旦那が・愛する人が
違う人を見たら、大事にしたら
嫌に決まってるでしょ。

陸さん・・・わかってないんだ。」

「もう、彼女しか見えてない、
と思う。
もう、何を言っても
無駄な感じだった。」
と、涙する私に
「今日は、飲むよ!」
って言ってくれた。

紬といると
なにも考えなくてよくて
楽しかったが
飲んでも、飲んでも
酔えなかった。

紬と別れて
帰宅すると
顔色を変えて陸が出てきた。

酒の力もあり
「あら?心春さんのとこじゃないの?
私に遠慮せずに、行ったら良かったのに。」
と、陸の顔も見ずに
横を通り抜けようとしたら
手首を捕まれて
「そんな風に言うな!!
心春は、病気で苦しんでいるだ。
酒を飲んで、会話する内容
じゃないだろ?」
と、大声で言う陸に
スーっと、熱も覚めて
「悪かったわね。
酒を飲んで。

そんな心配なら勝手に
行けばいいじゃない。

私なんかより、心配で心配で
たまらないんでしょ?」

陸の前では、泣きたくなかった。
あまりにも惨めだから
だが、仕事部屋に入るとき
陸の顔が見えたが・・・・・

〝 ばたーん ”
        扉は、しまる
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