【完】ボクと風俗嬢と琴の音
16.琴子「あなたは希望」




16.琴子「あなたは希望」









「何や~あんた元気にしようと~?全然連絡もせんと~!
ご飯は?ちゃんと食べてると?」


「食べとる食べとる。心配せんでも大丈夫ったい
お父さんとお兄ちゃんば元気にしとる?」


「元気しとるよ。
お父ちゃん、いっつもいっつも琴子のこと気にしとる
何やあいつから連絡ないんかって週の半分は聞いてくるたい。あんたからもたまには連絡せんば~可哀想やろ~」


「そんうち帰ろうかなぁと思っとるわー
7月くらいになるかね?」


「また中途半端やなー
きちんと連絡は返しとき。
まぁ元気で生きとるなら何も言う事はないっちゃんね~」


「お母さんにお願いがあるんやけど」


「お願い?なんね?」


「もう少しで引っ越ししよっと思っとって、保証人頼みたいちゃね~」


「よかよ~」


「そんだけやから、また連絡すると~」


「ならね~!」





お母さん、相変わらず元気そう。
と、いうかまともに電話したの東京に来て初めてだったかもしれない。

家出同然で出てきたから、数回のメールでのやり取りはしていたけど
声を聞くのは久しぶりだった。
保証人の件も自分が思っていたよりもあっさりとオーケーしてくれた。

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