エリートパイロットの独占欲は新妻限定

「なんかちょっと変わったお土産だけどありがと。それでどうだった?」
「楽しかったー。ホテルが最高だったの。部屋にひとつずつプールがあって」
「そうじゃなくて」


帰ってきて何日か経っているが、由宇の興奮はまだ冷めていない。喜び勇んで話し始めると、佐奈からストップがかけられた。
なにかとまばたきをして彼女を見つめる。


「旦那様とは無事にできたの?」


その言葉を聞いた途端、由宇の顔に血流が集まり一気に赤くなった。


「ははーん。その様子だと無事に〝いたしました〟のね」


佐奈の目が糸のように細くなり、口が三日月のようになる。
そんな顔をされると余計に恥ずかしい。


「からかわないでよー」
「からかってないでしょ? レスだって悩んでたから、場所が変わってどうだったかの結果報告を聞いただけだし」
「……ごめんなさい」
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