恐怖症、克服しますっ!


「この髪形も可愛いーっ」



可愛いを連呼する佐伯くんに私は言い返す。



「可愛いのは私じゃなくて、このリボンなのっ!」



私はピンク色のリボンに手を触れる。

思わず笑みがこぼれる。



「清水さんがね、作ってくれたんだよ! 可愛くて当たり前だよっ」



すると佐伯くんは驚いた様子で、私から離れる。

佐伯くんは清水さんに目を向ける。


そして一言。



「すごいなっ! 文化祭委員、ありがとな!」



佐伯くんの言葉は、ちゃんと清水さんの耳に届いている。



その証拠に。

清水さんは頬を染めている。



笑顔いっぱいの佐伯くんに、清水さんは、



「葉山さんは……。ピンクが似合う、から」


と、恥ずかしそうに言う。

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