腕の中の静けさは・・・
キレイに並べられた靴

出来る女に見えるって言ってた長年愛用の仕事用のヒール。

ごみ捨てだってオシャレにねって言ってた海外ブランドのサンダル。




カノン追いかけるのに必要なのって言ってたgreenのスタンスミスは

今オレの足元も・・・



静かにその横に並べてみる。



スニーカーが欲しいって言った天音。
オレもnavyをお揃いで買った。




そしてその横。




ひと際異彩を放っている長靴。


・・・(笑)
これも持ってきてたんすね。





シオンがひょこひょこ自由に歩き始めた頃、
がんばってる天音にって少しシャレた靴屋に入った。



好きなの選びなって言ったらシオンに
『シオナ~好きなの選んでいいんだってぇ~』って笑った天音。




そしたらシオンがニコって笑って歩き出したんだ。


追いかけようとする天音に『オレ行くから選んでな』って
ぽこぽこ言わせながら歩くシオンのあとを追いかけた。

その後の驚きのシオンの行動に大笑いしたオレ(笑)



天音がなんて言うかワクワクしながらシオンと天音の元に戻った。


シオンが一生懸命抱えてきた物。
それは黄色の長靴。

笑。


どういうわけか長靴が大好きだったシオン。



その日も雪が降っていたからお気に入りの黄色の長靴。

抱えた長靴を満面の笑顔で差し出すシオンは
自分の足元と差し出す長靴を得意げな顔をして交互に見ている(笑)


今度はドキドキしながらオレもシオンと天音を交互に見つめていた。



だって天音の足元にはすでにかかとが高めで色のコントラストが大人っぽい
見るからにアマネ好みのヒール。



それを両足に履いていて今まさに鏡の前に行くところだったから・・・

差し出された黄色の長靴・・・




『ぷっ(笑)。。。シオニ?オンマに似合うの選んできてくれたのぉぉ??』

ニマって笑ったシオンを長靴ごと抱き寄せた。




シオンを膝の上に乗せ履き替えた長靴は
シオンの黄色より少し渋めの黄色に控えめに赤いラインが入っていた。

それは長靴なのにどこか小洒落ていて・・・

さすがシャレた靴屋(笑)なんてのんきに思っていた。











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