腕の中の静けさは・・・
「なになに?なに忘れてたの?」

「一緒に、、3人で見ようって急いで病室行ったのに、、(笑)」



「ぁ・・・・・」


「朝も綺麗だったじゃないっすか」

何度もうなずく天音(笑)。。



「でも夜はあんなもんじゃなくてぇ~幻想的でもぉ~~っとキレイだったんすよ!」

「なんでぇ・・・・・見たの?」

「え?」

「しかもひとりで?」


「えぇ、だってココ来たの暗くなってからっすもん」



「・・・・・・ぁ、、そっか」

「見たい?」


しょんぼり顔が急にキラキラ。
オンマになったってのにカワイイすね。相変わらず。


スマホを見せると前のめりになって画面を覗き込む。(笑)




「ぅぅわぁ~~~~~~ぁぁ・・・・・・・・・・・ほぉ~~・・・」

ほぉ~って(笑)


「そんなにぃ?」


「ねぇユソン!」

「なんすか(笑)」

「来年はフィンランドいこ!!」





「ぇっへ?」




「ふたりでいこ」




「そんなのムリっすよ!なにいってんすか」

「どうして・・・・」







その顔は今にも泣きそうな顔で・・・



え?
だって・・・え?

ふたりってないっすよね?

え?






「どうしてって、まだそんな長旅ダメじゃん」


「なにがダメ?私?今じゃないじゃん来年だよ?大丈夫だよ?なんでそんなことゆーの」



「え?なに?なんで天音?」

「・・・・・なに言ってるの?」

「それは天音っすよ。」


「・・・・・・・」




泣く?

え?


「えーー!ちょっと待った。待って。そんなフィンランドなんて飛行機長いし・・・
それに極寒っすよ。クリスマスなんて・・・」

「・・・・・・」


「ムリっすよ・・・来年って言ったって1歳すよ?風邪でもひいたら大変だし、シオンかわいそうっすよ・・・ムリ」





あ、って顔した?今・・・・・・・

ん?



もしかして・・・・・・え??



がっくり肩を落とした天音


「ダメじゃん私。おかあさん失格だね。さっき大切にするって言ったばかりなのに・・・」



日本語・・・



「天音?」

「ん・・・」





ゆっくり抱きしめる。





「わすれてた?」


「・・・・・・・」





何も言わない。


でも、たぶんそぉ・・・オンマになったこと忘れてた。。。



画面の中の幻想的なイルミネーションに声を出しながら見つめてた天音。

すっかり心はそっちにいっちゃったんすよね(笑)



ほんとに可愛い人(笑)






「いいんじゃない?」

「え?」

「いいんじゃないすか。そーゆーのも。今ふたりっきりだし^^(笑)シオンいないし(笑)」

「・・・・・・」

「天音?」

「ん」




「天音っ(笑)」

「ん・・・」

「やっぱり2番なんてないじゃん」

「え?」

「子供生まれてもオレが一番ってことっすよ(笑)」


「ぁ・・・・」

「オレ今ちょ~~~うれしいっすよ(笑)」

「なんかスッキリしないけど・・・」


「こりゃ~もぉ~シオンが大きくなったら自慢っすね(笑)」











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