腕の中の静けさは・・・
3人で帰る我が家にはまだクリスマスツリーが出たままで・・・

クリスマスのちょっと前に
シオンに見せたいってユソンが大きなツリーを買ってきた。


ユソンより少し小さい。

だけど大きな大きなツリー・・・




椅子に登った私を包み込むように支えてくれるユソンといちばんてっぺんの星を飾った。

「シオンも見てるね」って優しい笑顔と声がツリーの上から降ってきた・・・






小さな天使の寝顔が二人だけだった空間に何とも言えない優しい空気を運び込む。



「ぐっすりっすね」

「うん」

「ベッドに寝かせてみない?」

「・・・ん」


天音がゆっくり静かにシオンをベビーベッドに寝かしつける。


さっきの様子からするとまだ納得してないこのベビーベッド。


天音はベビーベッドは要らないって言ったけどオレがそうしてってお願いをした。






『寝るときくらいはオレのものになって』って。

ジョーダン半分、本気半分のオレだった笑。



いつの間にかオレ達も眠ってしまってシオンの鳴き声で慌てて起きた。


外は夕暮れどき・・・



シオンを抱いた天音の肩を抱きながらリビングへ行く。



寝室のドアを開けると無数の光が夕暮れどきの街を照らしていた。








「わぁ~~~きれぇ。。」


帰ってきて寝室に向かう前にツリーのスイッチをいれていた。






「うん。キレイっすね。やっぱコレにして正解。」


どういうわけかシオンも泣き止んでいて立ち止まった天音の頬にキスをした。




天音が顔をあげるからゆっくり近づくと泣き出したシオン。



「チッ。ジャマしたなぁ~ライバルシオナ!」

「あはっは(笑)ライバルって(笑)お腹へってるんだもんねシオナ」





ツリーが見える位置のソファーに腰を下ろすと授乳を始めた天音。



そのうちあっという間に真っ暗になって照明をつけようとしたら

「このままがいい」って天音が言う。




ツリーのイルミネーションがより一層きらめきだした。









「ねぇユソン」

「ん」


天音の隣に腰掛ける。





「あれ(笑)もぉ寝ちゃったんだ」

「うん。グビグビ飲んですぐ寝た(笑)」

「ほっんと親孝行っすねぇ~~~」





今度は天音の頬をちゃんと包み込んでさっきジャマされた分しっかりキスをした(笑)





「ん!」

「・・・・」



「んんっ!」

「なんっすかぁ~」


いい感じだったのに!!











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