満月の夜異世界へと繋がりました
頬にある痣を隠しながら階段を登りきると廊下をゆっくりと歩く


教室の前まで来ると深呼吸をひとつ

この扉を開ける瞬間が一番緊張するんだよね


何故かってそれは.....

「美結~おっはよ~」

「ひゃっ!」

いきなり後ろから抱きつかれたから驚きのあまり変な声出ちゃったし!


「今日も美結可愛い~」


「横沢くん!」


「横沢くんじゃないでしょ?賢人って呼んでっていっつも言ってんじゃん」


「あ、いや~それはちょっと....」


ゆっくり振り返ると端正な顔が至近距離にあってドキリと心臓が波打った


あぁ、たったひとりだけいたかもあたしに話しかける唯一の人
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