愛され女子の激甘コレクション
「帰ろっか」って手を握りながら、翼くんが尋ねてきた。
「さっきの短冊、何て書いたの?」

店員さんが「七夕なので、よかったら書いてくださーい」って渡してくれた一枚の紙。

私は本心を書いた。

「んー、ずっとこのままの関係が続きますようにって書いたの」

「どういう意味?」

「わかんないの? ガッカリ」
意地悪で口を尖らせてみると、困ったように目尻を下げて顔を覗き込んできて、「ごめん……」って項垂れる。

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