愛され女子の激甘コレクション
「 俺のものに、なってくれる……?」
男の人の顔をしている新一くんを見て、かつてないぐらい鼓動が早くなる。

正直怖い。
私の全部を見せるなんて。

だけど彼は 初めて私に思っていることを言ってくれた。
私も彼に全部……わかってほしい。

「うん……」
恥ずかしくて下を向いたまま頷くと、 おでこに唇が触れた。

「 ずっとずっと、大事にするから」

今日私は初めて知った。
勉強してる顔、サッカーしてる顔、大好き。
だけど、今、この、私だけに見せる余裕のない顔、愛しくて堪らない。

「ごめん、そろそろ、限界……」
ぎゅうっと抱きしめられて、彼の動きが早くなる。
とっくに限界を超えていた私は、 新一君の首に腕を回したまま、 頷いた……。

痛みと不安と恐怖といろんなものが私の心をかすめていったけれど 、 最後に残ったのは安心感だった 。

暖房もつけていない寒い部屋で、感じる新一君の体温が心地いい。

新一君の重みと一緒に気持ちも全部受け止めて、私達は初めて、一つになった。
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