愛され女子の激甘コレクション
5月。
近道だからって、やっぱり通らなきゃよかった。

朝とは全く違う雰囲気に背筋が寒くなったけれど、早足に歩き出す。
出掛ける時には子どもの声が溢れていた公園は、夜になると鬱蒼としていて暗い。

「きゃっ……」

悲鳴……!?
助けなくちゃと思う心と、逃げたいという気持ちが交差して一応立ち止まる。

「ダメっ、こんなところで……、誰か来ちゃうよ」
「君が大きな声出さなきゃ大丈夫だよ」
「あっ……でもぉ……もぉー」

連休最終日の夜にお盛んなんだから。
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