極秘出産のはずが、過保護な御曹司に愛育されています
                     

 カレーを煮込んでいる間に、お絵かきや折り紙が得意な未来ちゃんの指揮の元、部屋の飾りつけをする。

 高いところは俺、低いところは未来ちゃん。
 手分けして色紙で作った色とりどりのチューリップや星を部屋のあちこちに配置していく。
 
 未来ちゃんの力作の、『まま、おたんじょうびおめでとう』と書かれた紙を棚の上に置こうとして、手が止まった。
 
 そこにはたくさんの未来ちゃんの写真が飾られていた。
 
 生まれたばかりのまだ目も開かない姿。
 白いお包みの中ですやすや眠る様子。
 はいはい、つかまり立ち。
 そして歩き出し、笑ったり目を丸くしたり中には泣き顔の写真もある。

「未来ちゃんの写真がいっぱいだね」

 微笑みながら言うと、未来ちゃんは少しすねた顔をした。

「みらいばっかりで、ママといっしょに写ってるしゃしんはぜんぜんないの」
「そっか……」

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