私の彼は魔王様
なるべく早く終わらせないとあたしの心臓がもたない。

あたし達は体育館や食堂、美術室を周り最後に音楽室についた。

『これで 一通り案内したよ。じゃ これで。』

誰もいない音楽室でやけに響くあたしの声。

逃げるように帰ろうとしたその時あたしの前に黒瀬皇が立ちはだかった。

『ひゃっ!』

びっくりして初めてしっかり黒瀬皇を見た。あたしの頭一つ分大きい。少し見上げるような形になった。



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