甘い秘めごとのそのあとに
「ふふっ、高見くんの言う通りかも」
「えぇ!?紗和ちゃん!!っんもう全部晴人のせい!!」
――…その時、後ろの席からの声と乾いた笑いが聞こえて
ひなはわたしから離れると、身を乗り出して「彼」に対して怒り始めた。
高見くん。今日も金色の髪は絢爛で鮮やかである。
「おい晴人、佐伯さんをあまりいじめるなよ?」
「…千尋、笑顔とセリフがまるで合ってねぇよ」
碓氷くんの冷ややかな眼差しが高見くんをストレートに攻撃している。
…本気だろうからめちゃくちゃ怖いんだけど。目の奥が微塵も笑ってないのだけど。
「でも、ひなと碓氷くんにはずっとこんな感じでいてほしいな。見てるこっちが嬉しくなるもの」
「っ紗和ちゃん…!!私、紗和ちゃんのこと千尋くんと同じくらい大好きなんだよっ」
「委員長と同じくらいは納得いかないな佐伯さん。せめて少し俺が上回って…」
「もううるさいよ千尋くんっ!」