やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
「覚悟しろ。俺、しつこいからな」
「・・・」
「よしっ!今夜はゆっくり寝ろ。」
「・・・はい」

和哉に背中を押されて、莉緒は自分のアパートの部屋へと向かった。

今日は莉緒が部屋に入るのを見届けると言って、和哉は自分の車に寄りかかり長い足を投げ出すように組みながら、莉緒を見ていた。

部屋に入る前に、莉緒が振り向くと和哉は優しく微笑みながら手を振っていた。

小さく頭を下げてあいさつすると、莉緒は自分の部屋に入る。


目まぐるしい一日だった。

玄関の扉に寄りかかりながら莉緒は目を閉じた。


不思議と浮かぶのは・・・和哉の笑顔だった。




< 163 / 413 >

この作品をシェア

pagetop