やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
あまりの心地よさにぐっすりと眠っていた莉緒が目を覚ますと、目の前に和哉の寝顔があった。
「っ!!!?」
慌てて体を起こす莉緒。
車のエンジンがかけられていて心地よく眠くなる温度に車内は保たれていた。
そして自分の体には和哉の上着。

当の和哉は運転席を倒して、腕を組み眠っていた。

いつの間にか莉緒の座席も倒されて、シートベルトも外されている。

窓の外を見るとそこは莉緒のアパートの駐車場だった。

莉緒は静かに自分の腕時計を見る。
『22時50分』をさす時計にあちゃーと莉緒は頭を抱えた。

後悔してからちらりと和哉を見る。

思ったよりもまつげが長いなー。
無防備な寝顔。
運転席が小さく見えるくらいやっぱり身長が高い和哉は少し窮屈そうに足を曲げていた。
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