やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
莉緒はそっと和哉の上着を和哉の体にかけた。
腕を組んでいる和哉が寒そうに見えたのだ。

改めて和哉を見ると不思議な感覚だ。

どんどんと莉緒の心に入って来ようとする和哉。
それは無意識なのか・・・。自分が意識をしているからなのか・・・。

「俺、目、開けにくいんだけど。」
その声に莉緒は驚いた。
「いつから?」
莉緒が聞くと和哉は体を起こした。
「上着、かけてくれたあたり?」
「・・・」
すぐに耳まで赤くなる莉緒。

そんな莉緒にグイっと顔を近づける和哉。
「っ!?」
何事かと思っていると、和哉は莉緒の顔を覗き込んでからふっと笑った。
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