やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
莉緒は申し訳ないと思いながらも、和哉の後ろをついて行った。
マンションの部屋を出てからきょろきょろとあたりを見渡す。
「どうした?」
エレベーターに乗り込んでから和哉が莉緒に聞く。
「昨夜ここを通った記憶が全くありません・・・」
「だろうな。お前は寝てたし。」
「本当にすみませんでした。」
莉緒が再び頭を下げると和哉はその頭を撫でた。

「次からは俺も気を付けるよ。」
「いえ。私が気を付けるべきでした。」
「なぁ。」
「はい?」
「俺、好きな食べ物があんだ。」
「・・・?」
突然話題を変えた和哉。
莉緒が首をかしげながら話に耳を傾ける。
「付き合え」
和哉はいたずらに笑うとエレベーターを降りて自分の車に莉緒を乗せた。
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