俺様天然男子
ケンカ
【理音】



なんだろうね。



なんか、こう…うまくいってない?



由乃が、何も言わない。



時折見せる考え事をしている表情。



聞いても、由乃は『大丈夫』『悩みなんかない』としか言ってくれない。



俺が忙しいのは、悪いと思う。



だけど、今は由乃との同棲に向けてお金を貯めておきたいから…。



「ハァ…」

「なんだ?悩みか?」

「修平さん、モエさんって、なんでも話してくれます?」

「まぁ、大概はな?」

「俺、頼りないんですかね…。絶対悩んでんのに、何も言ってもらえない…」

「まさか妊娠したとか…?」

「いや、それはないです。たぶん…」



毎回ちゃんと避妊してるし。



最後にしたの、いつだっけ…。



触りたいな…。



キスも、最近全然してない…。



「俺が悪いのかなぁ…」

「好きな男でもできたんじゃねぇの?」

「由乃に限って、そんなことは…」

「わかんねぇぞ。お前、バイトと仕事で、休日ねぇんだろ?」



そうなんだけどさ…。



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