総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜



「今日って、fatalのみんなはその場所にいるかな?」

「明日ならいるはずだよ。放課後はちょうど幹部クラスの集会があるから」



どうして南くんがそこまで詳しく知っているんだろうと思ったけど、それ以上に居場所がわかったことへの喜びが優った。

fatalのみんなに……春ちゃんにもう一度、会えるっ……。



「ありがとう南くんっ!私、明日行ってくる……!」

「うん。気をつけてね」



この時の私は、みんなに会えることが嬉しくて、何もわかっていなかったんだ。

fatalの不穏な噂、拓ちゃんが言っていたこと。

そして——南くんが、意味深な表情をしていたことにも。

翌日、私は知ってしまうことになる。

fatalのみんなが……もう私の知るみんなではなくなってしまっていたことに。



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