総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
「あいつらの今の姿みたら、ショック受けるだろうなぁ……」
あの様子だと、きっとfatalの現状なんて、少しも知らないんだろう。
まあ、あのプライドの塊の天王寺がわざわざ言うとは思わないけど。
しかも……自分が天王寺によって、”行方知れず”になっていることも気づいてなさそうだ。
自分の部屋に戻り、ソファにそこになる。
「はぁ……あー……」
僕はさっきまでサラと一緒にいたという喜びを噛みしめるように、ぎゅっと目を瞑った。
サラ……本物のサラだった。会えた。こんなに近くにいたっ……!
しかも、気づいたのは僕だけだって……ふふっ、あー……夢見たい……!
ていうか、気づかないとかなんなんだろう。
舜くんも滝くんも、あんなに必死にサラを探してるのに……まさかこんな近くにいるなんて、思ってもないんだろうな。
気づかないとか、ほんと笑っちゃう。