恋を知らない花~初恋~
お互い汗だくになったのにそのままくっついてまた寝てしまっていた。

目が覚めると無防備に眠っている拓也の顔が隣にあった。
本当に顔立ちも整っており綺麗。
本当は優しいし、美味しいお店沢山知ってるし、何より一緒にいて楽しい。

私はさっきの拓也の言葉を思い出していた。
好きって言ってたあの好きってどの好きなんだろう?
やっぱりあのままキスしたし、セックスだって優しかったし、そういう好きなのかな?

私は好きって言われてそのまま拓也を受け入れてしまったことになるのか…
また最低なことをしてしまったのかな?
私はなぜ拓也をきちんと好きじゃないんだろう?

「フッ、迷走してるな。そんな顔しなくても大丈夫だって。今何時?」

悩んでた顔を見られてしまった…
私は寝返りをうってベッドサイドに置いてある時計を見た。

「11時半すぎて、ひゃっ、フフフッくすぐったいって!」

時計を見ていたら背中を舐められた。
それから背中を所々舐められながら脇をくすぐられた。

「キャハハハハッ、もうっ!やめっ、ハハハハッ」

ひとしきりくすぐられてベッドの上で暴れた。
そんな私を見て拓也も声を上げて笑っていた。
こんな風に笑う拓也を初めて見た。
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