完璧御曹司の優しい結婚事情
「あっ、いえ。だらしがないとかは思っていません。むしろ、普段あれほどしっかりしていて隙のない真田さんが、プライベートでは私と同じようにダラダラすることもあるって知って、身近に感じたというか……す、すみません」

身近に感じたとか、ちょっと失礼すぎたかもしれない。だって、真田さんは誰もが憧れる完璧な人で、社長の一人息子で……そこまで思ってハッとした。あまりに普通に接してくれるから忘れがちだったけど、この人は次期社長とも言われる人だった。

「どうかした?謝ることなんてないんだけど」

急に黙り込んだ私を心配して、真田さんが顔を覗き込んでくる。

「あっと……身近だなんて、失礼なことを言ってしまって……」

「なんでそれが失礼になるの?僕は川村さんに身近に思ってもらえて、嬉しく思ってるのに」

「で、でも……真田さんは、私からしたら目上の方で、社長のご子息で……」

恐る恐る顔を上げると、真田さんは悲しげな目で私を見つめていた。何かいけないことを言ってしまったのだろうか……

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