完璧御曹司の優しい結婚事情
「おじゃまします」

樹さんのマンションに来るのは、今日で3回目だ。でも、恋人としてくるのは初めてで、なんだかますます緊張してしまう。

「コーヒーはさっき飲んだから、紅茶でもいいかな?」

「あっ、はい。お手伝いします」

樹さんについて、キッチンへ足を踏み入れる。

「これからちょくちょくここへ来て欲しいから、何がどこにあるのか覚えていって。好きに使っていいから」

「はい」

未来を予感させる言葉に、この人と本当に恋人になったんだと実感する。

「よし。向こうで座って、お互いのことを話そうか」

樹さんに促されて、ソファーに腰を下ろした。その横に、間を開けないで樹さんも座る。少し動くだけで、足や腕が触れてしまう距離感に、ドキドキしてくる。

「何から話そうか?」

「そ、そうですねぇ……なんか、改めて向かい合うと、緊張してしまいます」

「そう?いつも一緒にいれば、すぐに慣れるよ。僕はやっと葉月を独占できて、すごく嬉しい」

「ど、独占……」


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