完璧御曹司の優しい結婚事情
「じゃあ、僕は同じシリーズの、このグレーのキジトラにしようかな」

「えっ?樹さんも新調するの?」

「葉月を見てたら、お揃いにしたいって思って。僕だって、子どもっぽいでしょ?」

樹さんの言い方が可愛くて、おもわず笑ってしまう。
それから、箸もお茶碗もお揃いで選んだ。なんだか新婚さんのようだと想像してしまい、くすぐったくなる。

「そうだ!来るたびに荷物を用意するのも大変だし、うちに葉月用のルームウェアを買っておこう」

商品を次々見て回る樹さんについていく。さすがに衣類の専門店ではないから種類は少なかったけど、ちょうど良さそうな、シンプルなスウェットを見つけた。

「うーん。グレーか黒か……」

「葉月、決められないなら僕が決めてもいい?」

「はい」

「じゃあ、黒とオフホワイトね。どっちも僕のサイズもあるから、お揃いで着よう」

どうやら、樹さんはお揃いが好きなようだ。驚いている私をよそに、次々とカートに入れていく樹さん。思っていた以上に、たくさんの買い物になりそうだ。

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