完璧御曹司の優しい結婚事情
「葉月、愛してる」

突然の言葉に驚いていると、樹さんは真剣な表情で続けた。

「一生、僕のそばにいて欲しい。葉月、結婚しよう」

いつのまに用意したのか、樹さんはポケットから小さな箱を取り出すと、中に入っていた指輪を私の指にそっとはめた。私はそれをじっと見つめる。

樹さんからのプロポーズは、すでにYESの返事をしている。だけど、彼の言うように、問題も課題もクリアした今、改めて本当の返事ができる気がした。

「はい」

流れる涙もそのままに応えれば、樹さんが幸せそうな顔をして抱きしめてくれる。この腕の中にいられる幸せを噛みしめながら、そっと彼の背中に腕を回す。

「ずっと、私と一緒にいてね」

樹さんの腕に、力が込められる。

「もちろん」





END
< 322 / 322 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:181

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
「その優しい内面に、どうしようもなく惹かれた。君のことが、好きなんだ」 高宮 蓮 大手ホテル業を営む会社の後継ぎ × 藤沢 唯 両親や双子の姉に、常に軽んじられてきた令嬢 格上の家から持ち込まれた縁談。 それに手を上げたのは、姉のはずだったのに…… 「一年間の花嫁修業なんて、やってらんないわよ!」 条件の良い相手だから逃したくはないが、面倒事は嫌。 そんな姉の陰謀で、花嫁修業の間だけ婚約者を演じることに。 「結婚するのなら、君しかありえない」 姉と同じ見た目ではなくて、自分の内面を見てくれた彼にどうしようもなく惹かれてしまい…… 一線を越えてしまった結果、まさかの妊娠が発覚。 けれど、一緒にいられる時間はあと少しだけ。 *こちらの作品は、マカロン文庫から11月に刊行される予定です。 改稿前のものになりますので、内容は大きく異なります。
結婚してもおひとり様を貫きますから~俺様御曹司は孤独な契約妻に愛されたい~
  • 書籍化作品
表紙を見る 表紙を閉じる
「もう無理。婚約は、破棄させてもらうから!」 職場のエントランスで公開処刑されていたのは、勤め先の社長。 普段から、厳格で冷たそうな人だと思っていたけれど…… 「……話はそれだけか」 って、婚約破棄の原因はあなたにあるようですけれど? かける言葉はそれだけ? まさかの謝罪も弁明もなし。 こんな冷血漢は、絶対にない!! そう思っていたのに、 とある理由で社長と契約結婚することになってしまい…… 進藤 冬馬 グランドコスメ社長 × 青山 瑞希 秘書 こちらの作品は、8月にベリーズ文庫から刊行予定です。 改稿前のものになりますので、文庫版とは内容が異なっています。
婚約者に「いらない」と言われた私が、愛され妻を演じることになりました
  • 書籍化作品
表紙を見る 表紙を閉じる
実川 凪(じつかわ なぎ) 実父と義母、義妹に虐げられる、冷遇される社長令嬢 × 本条 凌也(ほんじょう りょうや) 医療機器メーカーの社長 家族に冷遇され、婚約者にはいいように利用され。 挙げ句に「いらない」と棄てられた私を救ってくれたのは、 冷淡で、けれど不器用な優しさで守ってくれる人だった。 こちらの作品は、ベリーズ文庫2026年4月刊として刊行予定です。 修正前のものになりますので、書籍版とは内容が大きく異なる箇所があります。 書籍版では番外編も加わる予定ですので、そちらもお楽しみいただければと思います。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop