爽やか王子の裏側は






昨日は散々な目にあった


小さい子って恐ろしい


長谷川くんに変なこと言わせてしまったな


放課後にまたなんとか言っておこう!


と、思っていたのに




「西村華乃」



「なんで長谷川くんまた来てんの?」

「西村さん?また?」

「そんなに委員会の話あんの?」



う、なぜ朝教室に来るんだよばかタレ


放課後まで待たんかい!


「な、なんですか」


極力小声で返す


「ねー今日昼休み当番ないの?お前」


「ないですよ、私今日違うし」


何、長谷川くん当番なのかな


「俺当番じゃないけど図書室いるから来てよ」


なんでだよ


当番じゃないなら行かなくていいでしょうが


行きたいなら1人で行けやぁ


「えーそれ私行く必要あります?」


「あるある。来て来て」


いやいや


「ねー西村華乃ぉー」


う、ツンとしている私の顔を覗き込む長谷川くん


女の子のざわめきがぶっ刺さる


「ひーろーと?」


!


「うぇ真一じゃん」


園川くん!


「朝から何やってるの?」


あくまで爽やか王子の仮面をかぶったままつくられた笑みを向ける


「西村華乃に構いに来た」


や"ーめ"ーろ"ーー!


変な言い方するな!


女子ーずの顔が般若


「近いんだよ馬鹿」


めちゃめちゃ小声でそう言って

長谷川くんの襟元を掴んで後ろに引っ張る園川くん


「なんだよ関係ないだろ」


「もう帰れ、SHR始まるから」


「ちぇ、西村華乃昼休みねー」


ぬぅぅぅぅ


ひらりと手を振って女の子のギャラリーを掻き分けながら帰っていく長谷川くん


「体調はもう大丈夫?」


キランと音を立てて笑みを向ける偽物王子


「大丈夫です…」


とほほ



女の子の目が怖い



はぁ


長谷川の野郎


覚えてやがれ


< 157 / 292 >

この作品をシェア

pagetop