年上同期の独占愛~ずっと側に
エントランスまで送るよ、と小野君が付いてきて、エレベータの前まで来た時に、ちょうと橋本さんが降りてくるところだった。

「あれ?小野じゃん。」

「お疲れっす。橋本さんお昼これからですか?」

「うん。コンビニ行って買ってくる。小野は会議?」

「いや、午前中、プレゼンがあって。これから職場に戻るところ。」

「そっか、じゃあ、また今度ゆっくり」

橋本さんが手を挙げて行ってしまうと、小野君も、じゃあ、俺もそろそろ行くね、と歩き出す。

ムシャクシャする。
負け惜しみではなく、本心で林君に未練はない。それなのに、林君、立花さんと結婚すると聞いて、こんなに心が乱れるとは・・。
きっと同期でお祝い会とかするのだろう。もしかしたら立花さんも呼ばれるのかもしれない。小野君が幹事だろうからさすがに気を遣って事前に教えてくれるか、私抜きで案内をしてくれるとは思うが、周りに気を遣わせてしまうと考えるとまたそれも惨めだ。

週末に亮の結婚を知り、そして今日林君の結婚を知った。
気分的には最悪の誕生日だ。たけど・・・もう、二人とも私とは関係ない。単なる、元カノの一人だ。

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