年上同期の独占愛~ずっと側に
「ですね。結婚式直前に手を出すって・・・結婚式直前まで別れられなかった、とかならまだ分かりますけど。
萌々香さん、大丈夫ですか?今日はだいぶ気が張ってるみたいですけど。今後のこと、蝦川さんとちゃんと話せますか?」

「わかんない。そもそも、今後のことをちゃんと話すかどうかもわからない」

「両家のご両親だって、結婚することで話は進めてるんですよね?」

「まあ、そうだけど。改めて集まって、じゃあ、破談で。なんて話しないよね、多分。式場キャンセルして終わりだよ」

「蝦川さんとは?」

「・・・話さなきゃ、とは思うけど、根岸さんのこと認めてないから、話にならないと思うよ」

「じゃあ、萌々香さんがこのまま結婚の話進めたらどうするんですか?」

「それ、私も聞いたよ。そしたら私と結婚するってさ。」

「・・・最低ですね。」

本当に最低だ。何度も浮気を繰り返しているため、結婚をそこまで重要視していないのだろう。好きな人ができたらいつでも付き合えるくらいに思っているのかもしれない。
つくづく、何て酷い男が恋人だったんだろうと思う。

弘美と話して、だいぶ気持ちが前向きになってきた。両親には悪いけど新居には両親と私の三人で済む覚悟をしなくては・・・。

「弘美、今日は会いに来てくれてありがとう。だいぶ気持ちが落ち着いたよ。弘美のおかげ。」

「もっと頼ってください。私なら蝦川さんのこと知ってるし、堀村だっているし、必要であれば協力しますから。」

「うん。ありがとね。
 弘美は?彼氏とは仲良くしてる?」

今日は私の話ばかりしてしまったが、弘美は少し前に合コンで知り会った人と付き合いだした。高校の教師をしていると言っていた。

「はい。穏やかな人ですけど、年上なので頼りがいがあります。一緒にいて楽しいですよ」

「へえー。いいなあ。」

「今度紹介しますよ。まだ付き合って日も浅いし、恥ずかしいので、もう少ししたら。」

「うん。楽しみにしてるね」

それから少ししてお店を出ると、弘美が途中まで送ると言ってきたが、さすがにそれは申し訳ないし、むしろ、後輩の弘美を私が送らなきゃいけないのに、と笑いながら最寄りの駅で別れた。

帰り途中も弘美から「ちゃんと着きましたか?」とメッセージが入り、心配かけているな、とかなり反省すると同時に気にかけてくれる後輩がいて、嬉しく思った。
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