裏切り

俺は···


···················あれは··········


······千亜季····と····夏海······


千亜季は、可愛い男の子を······
    ·······連れている·····

夏海は、あの頃より痩せていた。

二人は抱き合って
再会を喜んでいた。

いったい何が、どうなっているのかと
一人······考え·····こむ······

あの男の子は、
やはり、千亜季の子供のようだ
俺の時には·····なか····った·····

少しすると男性が男の子を抱いて
二人の席に近づく
その男の子が
「ママっ」と、手を伸ばしたのは
夏海·····だった·····

夏海は、男性から男の子をもらい
愛しそうに抱き締めて
男性に微笑みかけた。

それから、
千亜季に息子の奏多よ
そして、夫の陽介
と、紹介した。

夏海の旦那さんは
千亜季と挨拶を交わして、
千亜季の子と夏海の子が
一緒に遊び始めた。

あの子は·····俺の·····?·····

俺は····いったい···
·····何を···して······いたんだ··
と、涙が流れる

「パパっ、あのね」
と、その子が
夏海の夫だと言う男性に
話しかけると
男性も本当に愛しそうに
顔を近づけて子供と話をしていた。

その姿を夏海と千亜季は
嬉しそうにみていた。

そこに、また一人男性が····

あれは·····

「千亜季」と、その男性が声かけると
千亜季がバァっと明るい顔をして
「翼、お帰りなさい」と言うと
その男性は、千亜季に
「ただいま」と、言いながら
そばに駆け寄ってきた男の子を
抱き上げて頬にキスをすると
男の子は、嬉しそうにきゃっ、きゃっ
と、騒いでいた。

その後、大人四人で話をして
子供たち二人は一緒遊んでいた。

俺が·····あの時·····
····バカなことを····しなければ······
俺が····あの時·····
······きちんと合いに···行っていたら······


どんなに後悔しても
時間は、戻っては来ない。

4人とそれぞれの男性に
抱かれた子供達は
店の外へと出て行った。

千亜季の子がぐすっていたが
夏海の子が何やら話すと
笑いながら、バイバイをしていた。

あーっと、思いながら
力が抜けてそのまま座りこむ

俺は·····なにをしょうと·····

追って·····顔を見て·····

どちらに·····なにを······

それとも·····あの·····子に······

頭をテーブルにつけて
項垂れていると
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