渇愛の姫


「…とっくに熱も下がってる。もうここにいる必要は無い。」


…わかっていた。

けれどこうやって、面と向かって言われると少しだけ胸が痛む。


「結雅、そんな言い方は…!」


私と結雅たちの関係なんてない。

友達?…ううん、私は結雅たちのことなんにも知らない。

結雅たちも私のこと何も知らない。


他人でもなければ、名前をつけられる関係でもない。




それが、私たち。






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