王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】

「……芙羽梨、送って行ってあげなさい」



お父さんは穏やかな声でそう言い、私の肩をぽんとたたいた。



「うん、もちろんっ!」



「いえ、大丈夫ですよ。迎えが来るので。…あまり芙羽梨さんを一人で外に出したくないんです。わがまま言ってすみません」



「…っ!」



お、お父さんとお母さんの前なのに…いつもの甘い詩音先輩が出てきちゃってる…!



詩音先輩の言葉に、2人とも目を点にしている。



「…ふふっ。詩音先輩、今日は本当にありがとう。芙羽梨をよろしくね」

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