王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】
なのに……こんなに幸せで満ち溢れている。
「芙羽梨、泣かないで」
「っぅ…ふ…っ、だ、って…」
だって…あんなの、プロポーズみたいじゃないですか…っ。
詩音先輩は私の涙を拭うように手を伸ばして、優しく頬を包み込む。
「芙羽梨と出会って、僕の世界は変わったんだよ。大げさに聞こえるかもしれないけど…ホントのこと。もう芙羽梨がいない生活なんて考えられない」
「…っ、そんなの…私だってそうですっ…」
詩音先輩が私を見つけてくれたあの日から、驚きの毎日だった。