王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】


「芙羽梨、これを受け取って欲しい」



詩音先輩は小さな箱を取り出して、朝に駅でされたみたいに膝をついた。



その箱の中身を見た瞬間、また泣きそうになって必死に我慢する。



「っ、それ…って…」



「婚約指輪だよ。ちょっと重たいって思われるかもしれないけど…どうしても芙羽梨につけて欲しかったんだ」



っ…詩音先輩は、どこまで私を喜ばせたら気が済むんだろうっ…。



「重たいなんて思いませんっ…。嬉しいです…っ」

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