王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】
「だって、前は聞いてって言ってなかった?」
「〜っ!!意地悪しないでくださいっ…」
「うん、ごめんね?」
口角を上げる詩音先輩は、大して悪いと思ってなさそう。
だけど…そんな憎めない詩音先輩も許せてしまう。
「…詩音先輩のこと、ずっと王子様みたいだなって思ってたんです」
「…僕が王子様?」
今まで思っていたことを言ってみると、目を丸くして驚く。
「ふふっ、はい。だって…こんなに素敵な人、現実にいないと思ってましたから」
王子様は、絵本の中だけに存在してる。