美術室のユーレイ



やがて意気消沈し、床を殴る体力もなくなった。



座っていることも困難になり、仰向けに寝転んだ。



黒一色のせいでこの世界の天井が高いのか低いのかもわからない。





「ほんと…なにしてんの私……」



自嘲気味に笑った。





私は…助けることができなかった。




叶多くんを助けることが…。




叶多…くん…。


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