美術室のユーレイ
絶望が涙に変わった。
1粒流れるとあとからあとから溢れてくる。
泣いてもどうにもならないことはわかっているけど、止まらなかった。
黒い地面に小さな水溜まりをつくる。
悔しかった。
叶多くんは何度も私のことを助けてくれたのに、私は1回たりとも助けられないなんて。
最後の最後に絶対やってはいけないミスを犯してしまうなんて。
「私……最っ低……!」
これじゃあ、なんの意味もない。
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