美術室のユーレイ
「お前、泣きすぎなんだよ」
叶多くんはそう言い、私の頬を両手でつつみ、上へ持ち上げられた。
私の泣きじゃくった顔が叶多くんの視界いっぱいに広がる。
「…ブッサイク」
そう言うと私の唇にキスを落とした。
「なっ…えっ…」
怒りたい気持ちと驚いた気持ちで頭が混乱する。
「ブサイクってなに!?」って怒ろうとしたら急に顔に影が落ちて、それで…。
一気に顔が赤くなって
今度は恥ずかしい気持ちになる。
「表情が忙しいね」
そんな私を見て叶多くんは笑っている。
その様子にだんだんと腹が立ってくる。
コノヤロ…いつも余裕ぶって私ばっかりドキドキさせやがって…。
悔しい。
…そうだ!いいこと思いついた。