溺愛婚約者と秘密の約束と甘い媚薬を
「まず貴方にしたのは………部屋を荒らしたわ。この人たちにお願いして。けど、お目当てのものは見つからなかったから残念。そして、警察に嗅ぎ付けれては困るから、輝さんに連絡とって、「風香があなたに会いたいって言ってたわよ」って、デートをしてあげるように頼んだの」
「そ、………そんな事、どうして?」
風香は震える声でそう言うが、美鈴はそんな風香を見ても何とも思わない……いや、むしろ楽しそうに笑った。
「まだわからないの?警察官の婚約者がいるのにダメじゃない。少しぐらい推理しなさいよ」
「……………もしかして、ガーネット………」
「そう、正解」
そう言って、手に持っていた真っ赤な液体がはいったワイングラスを揺らして、埃がついた電球の光にかざした。
「こんなワイン色の宝石。とっても綺麗だったから私も欲しかったの。あなたじゃなく、あれは私に相応しいと思わない?」
「……………どうして、こんな事をするの?」
「……………」