もう一度だけ、キミに逢いたい。
わたしはまた夢を見ていた。
ここ…学校の体育館裏……?
じっと目を凝らして見てみると、そこには3人の女子が一人の小柄な女子を囲むような形で立っていた。
…なに、この夢……
なんだか分からないけれど、わたしの頭の中で見てはいけないと警報音が鳴っていた。
でもそうは言っても夢はどんどん進んでいくし、景色もだんだんはっきりしてくる。
『ねぇ。こんなところに呼び出して、あたしらに何の用?』
3月のうちの一人の女子が、小柄な女子に呼びかける。
『……何の用って、そんなの、あんた達が一番よく分かってるんじゃないの?』
囲まれている女子は、緊張と恐怖から足が震えているのをバレないように踏ん張っている感じだった。
……って、あれ……わたし……?
見間違いかと思ってもう一度よく見てみるけど、囲まれている方の女子は間違いなくわたしだ。
自分の顔だ、間違えるはずはない。