もう一度だけ、キミに逢いたい。
***
「ゆりちゃん…!」
「…光ちゃん。わざわざ学校まで来てくれてありがと」
「こっちこそ待たせちゃった。ごめんね?」
そう言って顔の前で手を合わせて、申し訳なさそうに謝る光ちゃんは、すごく可愛い。
というか、元より顔が整っていて誰が見ても綺麗だという容姿をしている光ちゃん。
そこら辺の芸能人よりも断然光ちゃんの方が可愛い。
「…ゆりちゃん、どうかした?私の顔そんなにじっと見つめて」
光ちゃんは不思議そうにしている。
「あ…ううん。やっぱり光ちゃんは綺麗だなって思ってたの」
「……ゆりちゃん、眼科行った方がいいかも。綺麗なんて言葉はゆりちゃんのために存在しているような言葉なのに」
……忘れてた。
光ちゃんって地味に無自覚なんだった。