もう一度だけ、キミに逢いたい。
「あ、疾風先輩、名前覚えてもらってるんですか?一人だけ抜け駆けはずるいですよ?」
「俺も光先輩の妹と話してみたいっす」
「私もです!」
え……ちょっ、わたしと話しても何もいいことないと思うんだけど……
みんなの発言に、わたしが一人でオロオロしていると、光ちゃんがギュッとと手を握ってくれた。
「大丈夫、みんないい人だから。自己紹介だけでも聞いてあげて?」
わたしは戸惑いながらもコクンと頷いた。
「ごめんなさい、じゃあゆりちゃんのために軽く自己紹介お願いしてもいいですか?一応疾風先輩と修斗先輩も」
「了解。じゃあ僕から。僕の名前は、ご存知の通り東條 疾風。T大医学部の6年で、一応このクイズ研究会の部長勤めてます。よろしくね、ゆりちゃん」