東京血風録3 キラーズ・コード【改編版】
4人の真ん中に王道遥。


この数日で、色んな話をした。
出会った鬼達の能力と分析、摂津秋房の能力とそれこそ敗北について。
そして、それぞれの能力と戦い方、御業の結界での立ち振る舞いなどである。


当然、伊號丸の事については話してないが、どの程度の事が出来るのかは伝えてあり、実際に遥流奥義の威力も伝えていた。それでこの布陣が出来た。


左手に握っていた瀟洒な布袋から黒い木刀を抜くと、片手で正眼に構えてみた。
素手に木刀。
1番ダイレクトに伊號丸にコンタクト出来る。
力が湧き出る感覚。
遥と伊號丸双方に。
伊號丸から怪訝な感覚を感じる。




伊號丸じゃ。
遥にはまだ伝えないでおこう。
力が漲っておるのじゃが、違和感が拭えない。
爆発的じゃないと例えようか。
この御業の結界は魍魎と対峙する為の特別な場所である。
彼の敵の力を封じ込め、此の方の力を増幅させる霊的な地である。
それにしては、何かまだ足りない気がする。それを遥含め、この若者達は気付いているのかどうか。




摂津が、動いた。





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