東京血風録3 キラーズ・コード【改編版】
かあぁぁぁぁーっ!
どんどん顔が熱くなる。
私、何言った⁉︎
勘違い?
いや、そんな訳ない。
聞き間違いだ。
いや、そんな訳ない。
柊一の顔を見る。
なんだ?
ぽかんとしている。
いや、呆けている様に見える。
てか、おい!!
おいおいおい!!

「柊ちゃん、私の気持ちって感づいた事ってないの、かな」
なんだ疑問形?
疑問形なのか。
肯定するか、これ。
いや、間が怖い。
「私が好きな事気付いてないの⁉︎」
言ってしまった。

「え、俺のこと?」
何?
このシチュエーションで。
二人きりで。
何?
鈍感?

「真琴、ちょっと待て!」
柊一は、両手で真琴を制しながら、深呼吸をする。
「幼馴染だし、一緒に修行も勉強もしたし、そりゃ仲も良かったと思う。
だけど、妹って感じだろ」
出た!
い・も・う・と。
一番言っちゃいけないやつ。
まさか、それを言うか。
怯んじゃいけない。
気を引き締めて、目を真っ直ぐ見つめ返して。
 
「ずっと好きだったんだよ」









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