人格矯正メロディ
コトハのメッセージにあたしは瞬きを繰り返した。


相手の人格を帰ることができるメロディ……?


《星羅:コトハ、あたしのことを心配してくれているのは嬉しいけど、そういう都市伝説はあんまり好きじゃないんだよね》


きっとコトハは見るに見かねているのだろう。


ありもしないアプリの存在を伝えてくるなんて……あたしはどれだけ不幸に映っているんだろう。


バッグの中から手鏡を取り出して自分の顔を確認してみると、右頬が少し膨れているのがわかった。


明日の朝までには治ればいいけれど……。


そんな懸念を感じていた時だった。


鏡の中に海の姿が見えた。


海は顔を真っ赤にし、目を吊り上げてあたしに殴り掛かろうとしている。


あたしは悲鳴を上げて振り向いた。


取り落とした手鏡が音を立てて床に落ちる。


しかし、そこには自分の部屋が広がるばかりで誰もいない……。
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